画面のサイズとか解像度周りの概念を整理してみた

ピクセルというのは、ディスプレイや画像を構成する小さな四角 1 つ 1 つを指す。 ドットとは基本的には印刷関係でつかわれる用語で、ピクセルと違って色をもたない点のことらしい。 なお、物理ピクセルを指してドットと呼ぶこともあるので使い分けは曖昧。

ディスプレイにおけるピクセル

ディスプレイの文脈で言うピクセルは物理ピクセルとも呼ばれ、物理的な光の発光源のことを指す。 red,green,blue の 3 色で構成されており、それぞれをサブピクセルと呼ぶ。

物理ピクセルの物理的なサイズ(センチ,インチ)はそのディスプレイの dpi に依存する。 例えば 300dpi のディスプレイなら

1px = 1/300 インチ = 0.0085cm

のようになる。

ディスプレイのスペックではサイズの文脈で X インチ、解像度の文脈で X*Y ピクセルのように語られることが多い。 ここでサイズの X インチとは、対角線が何インチなのかを示しているものなので縦幅と横幅は三平方の定理などで求める。 解像度の X*Y ピクセルは所謂画面解像度というやつで、実質的な解像度である dpi はこの画面解像度と上記のサイズから算出できる。

例えば

  • size
    • 20 inch
  • aspect ratio
    • 4:3
  • 画面解像度
    • 1920*1080(full HD)px

なディスプレイの場合

width = 20*4/5 = 16inch = 40.64cm
height = 20*3/5 = 12inch = 30.48cm

なので、dpi は

width = 1920/16 = 120dpi
height = 1080/12 = 90dpi

とわかる。

つまり実質的な解像度は画面解像度に比例するが、ディスプレイサイズにも反比例するので、同じ画面解像度(どちらも 4K とか)でもサイズが大きいディスプレイの方が画質の粗さが大きくなる(1px が表す物理的なサイズが大きくなる=文字が大きくなる)。 同じ物理的サイズに対して、論理描画単位であるピクセルが多く並んでいるほど滑らかな画像になるのはイメージしやすいだろう。

ちなみに画面解像度をディスプレイ上で下げる方向で調整することは可能。 おそらく物理的な最小単位が max 解像度となり、下げる分には物理的に隣同士の発光体をまとめて論理ピクセル 1 つに扱うことで可能だからである。 ちなみにこの論理的にピクセルをまとめることをスケーリングという。

通常のディスプレイの場合、デフォルトでは物理ピクセルの数と同じ画面解像度になっている(この状態をドットバイドットと呼ぶ)。

画像におけるピクセル

画像を構成する小さな四角 1 つ 1 つを指す。

縦に 300px、横に 200px の画像なら画素数は 60000px ということになる。 これを表示するディスプレイの dpi が大きいほど、物理的な画像のサイズは小さくなることになる。

上の物理ピクセル、もしくは画面解像度と関連して考えると、 画面解像度で示されるピクセル平面の領域内に画像が表示されるわけなので、ある画像の相対的な大きさ(表示領域全体に対して画像が占める割合)は、画面解像度と画像の画素数の比で考えることができる。

また、ややこしいが画像自体も解像度をメタデータとして持つ。 mac の場合プレビュー->cmd+i で確認可能。 これは画像を印刷物として実際に印刷する際に使われる値である。 ディスプレイで見ているうちは、ディスプレイの dpi はそのディスプレイの設定に依存しているので、画像解像度をいくつにしようが総画素数が変わらなければ何の変化もない。 印刷するとなると、その総画素数を持った画像に対して、1px あたり何センチで印刷するかを設定しなければならないので、画像解像度(dpi)が重要になってくる。

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